天国の門






あるところに天国の門があった。

そして、その前に天国の門の門番がいた。

そこにABCの三人が来た。門番はAにきいた。



門番「何故お前は死んだんだ?」



A
は答えた。



A
「私は仕事を終え、家に帰ると部屋が荒らされており、奥の部屋で妻が殺害されていました。

そして、ふとベランダを見ると、見知らぬ男がベランダに掴まっており、

こっちの部屋に入ろうとしてきたのです。



私はこいつが犯人だと思い、半狂乱になって、隣にあったタンスを持ち上げ、その男にぶつけました。

そしたら、その男はタンスとともに落ちてゆき、死にました。

その後、妻が死んだショックで自ら命を断ちました。」



次に門番はBにきいた。



門番「お前は何故死んだんだ?」



B
は答えた。



B
「私はとあるマンションの屋上で寝ていたら、誤って落ちてしまいました。

しかし、奇跡的にすぐ下の階のベランダに掴まることができ、そのベランダに入ろうとしたら、

見知らぬ男がすごい形相でタンスを投げつけてきて、私はタンスとともに落ちてゆき、死にました。」



次に門番はCにきいた。



門番「お前は何故死んだんだ?」



C
は答えた。



C
「私はタンスの中に入っていました。」





















【解説】

A
の妻を殺した犯人はCCAの家に入り込み、Aの妻を殺害し、

金目の物を盗んでいたら、Aが帰宅。



C
は慌ててタンスの中に隠れたら、ABを犯人だと勘違いし、

C
が入っているタンスをBに投げつけた。



C
Bとともににタンスに入ったまま落ちてゆき、

そのまま死んだのだ。

可哀想なのはB、なのでBは作者の独断で奇跡的に一命は取り留めることにする。CがクッションになってBは助かった。


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